春になった。
といってもまだ寒い。
春はいつも気持ちがゆらゆらする。
気圧のせいなのか、花粉症の薬のせいなのか。


みたら、今年に入って初めて書く。
書き初め。
生活環境が変わったり、
仕事がバタバタしていたりで、
どうも書くタイミングが分からない。


書くことって、今ではいろいろ考えすぎてしまう。
書くというよりも、
人と接点を持つことについて、
ずいぶん考えすぎるようになったのはいつからだっけ?
人というよりも、世の中全体に、か。
どんどん離れていくのにまだ未練があるような、
不可思議なかんじがずっと続いている。


ここ数ヶ月、不況が騒がれだして、
世相も周囲も急激になんか変わった。
こんなに切実に全体が変わってくることに驚く。


そういえば我も経済学部卒などと思い出して、
勉強をしなおそうかと思っても、
昔のことが記憶喪失みたいにパックリなくなっている。
まるきり最初からやりなおしですよ。


ひどいことに思い出までもがけっこう消えている。
これは酒で記憶をガンガン飛ばした影響な気がする。
一生の半分以上のお酒はもう飲んでしまったよ。


あらためてマスコミの影響力にも驚く。
上司がイチローの会社には絶対入りたくないけどな。


ところで、ダンスの来日で観たいって思うのが全然来ない。
芸術は今後どうなっていくのだろうか。


写真はちょっとまえに梅が咲いたときの。
植物の写真ばかり撮っている。
結局のところ、親に似るのかね。


冬になった。
急速に冷えていく。


等々力渓谷や、
伊豆の熱川団体旅行や、
台湾にお出かけした。
友達はいいな。
写真が整頓できていない。


先週やっと「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」に行く。
http://www.shizukanaheya.com/


個人的にとても好きな暗めのトーンで、
しっかりと描けているのに、
どこか奇妙な絵画が続いていた。
影の付き方が独特で、
絵と対峙しながら、自分が浮かんだような感覚を受ける。
部屋の作品は、生活を覗き見ているようにも思えた。


自分の中で「染みる」と思うものには、
何か共通するところがある。
うまく言葉にできないが、
「白い」と「黒い」と「浮かぶ」を持つもののような気がする。
感覚はなくさないでいたい。


9の月なかば。
しだいに秋へ近づく。
情報、過多。整理。


先週、トレース・エレメンツを観にいく。
内側に入っていくような作品が多く重たい。
探っているかんじ。
刻み込むのはほどほどにしたい。
古屋誠一さんの写真が良かった。


目的の「Lovers」は時を経てもゾッとする。
美しい。
プロジェクタの機械音が響く。
あの空間の震えるような良さはなんなんだろう。
作品の趣旨であるコミュニケーションの問題を上回る、
空間そのものの存在感。


仕事、無事ヤマ越える。安堵。